倉庫系3社

倉庫型の業者である「サマリーポケット」「minikura(ミニクラ)」「ディノスクローゼット」3社ともに寺田倉庫株式会社が運営や保管を担当しているため、サービス内容や料金が似ています。

そこで、3社の共通点や相違点をお話ししつつ、他の宅配クリーニングと比較した場合の強みや弱みについて触れていきます。

また、倉庫型の3社は保管サービスがメインのため用途はさまざまあるのですが、この記事では「洋服をクリーニングしてもらい、そのまま保管してもらおう」と考えている方に向けてお話をしていきます。

倉庫型の特徴

特徴

まずは倉庫型の特徴について簡単に説明します。大きく分けると2つのサービスがあります。

  1. BOX保管
  2. クリーニングパック

BOX保管は、倉庫型独自の考え方であり、BOX、つまり段ボール単位で月額の保管料と送料がかかります。また、クリーニングをオプションで付加できます。

クリーニングパックは宅配クリーニングのパックタイプと同じですね。保管期間は6ヶ月固定です。

では、それぞれについて詳しく見ていきますね。

1.BOX保管

サービスの種類

BOX保管には「写真撮影なし」と「写真撮影あり」の2つのサービスがあります。倉庫型に共通しているのが「写真撮影なし」だとクリーニングオプションはつけられません。業者によって名称が異なりますので表にしておきますね。

業者写真撮影なし写真撮影あり
サマリーポケットエコノミースタンダード
ミニクラHAKOMONO
ディノスクローゼットBOX+PHOTO(オプション)

例外として「ディノスクローゼット」のみ、写真撮影がオプション(+PHOTO(110円/月))になっていますが、オプションをつけないとクリーニングできない点は同じです。

BOXの種類

BOXの種類は、どの業者も変わりなく箱の大きさや形状で「ラージ」「レギュラー」「アパレル(ワイド)」の3つに分かれます。

衣類を送るのに使いやすいのは「アパレル(ワイド)」だと思いますが、キャンペーンなど行っていれば「レギュラー」でもよいかと思います。「アパレル(ワイド)」「レギュラー」いずれもだいたい120サイズです。

「ラージ」はおおむね140サイズですが、月額がぐっと上がります。

月額について

BOX単位で、保管料として月額がかかります。「写真撮影あり(ディノスクローゼットは+PHOTO込み)」の料金を表にしますと、

業者レギュラー・アパレル(ワイド)ラージ
サマリーポケット394円695円
ミニクラ380円640円
ディノスクローゼット440円605円

月額はボックス単位でかかります。つまり、サマリーポケットで洋服5点を保管しようとした場合、1ボックスにおさまるなら330円で済みますが、2ボックスになると660円かかってしまうんですね。

後述する送料もボックス単位でかかりますので、なるべく少ない箱数におさめたいところです。

送料について

BOXについては、送料もかかります。往きは無料なのですが、戻してもらうときに送料がかかります。送料は共通で、

レギュラー・アパレル(ワイド)1,100円
ラージ1,320円

ボックス単位だけではなく、1点からも取り出しが可能です。ですが、その場合は別途880円かかりますのでご注意を。

吊るし保管について

コートやジャケットなど、たたみではなくハンガーに吊るして保管してほしい洋服もあります。ですが、倉庫型での利用はあまりおすすめできません。各社のサービスを表にしますと、

サマリーポケット月額+82円/点
ミニクラClosetサービス。1箱あたり660円になる
ディノスクローゼットなし

サマリーポケット、ミニクラが対応していますが、いずれも有料。非常にコスパが悪くなります。

1着だけハンガーをお願いするならサマリーポケットが候補になりますが、それ以上になるようでしたら他の業者も検討してみましょう。

クリーニングについて

クリーニングは1点あたり990円です。シャツであってもコートであっても一律990円です。

そのため、コートやダウン、ワンピースといったクリーニング料金がかさみがちな洋服に限定してクリーニングを依頼したいところです。

シャツやセーターのようにクリーニング料金が安い衣類は、近所のクリーニングや他の宅配クリーニング業者を利用して、クリーニング後に保管のみ依頼したいですね。

サマリーポケットのみ、プレミアムコース(1,276円/点)を用意していますが、通常クリーニングの料金は全社共通です。

クリーニングにおける注意点については、クリーニングパックのところでお話しますね。

BOXまとめ

「写真撮影あり」でないとクリーニングできない点、月額と送料がかかる点をおさえておきましょう。

1~5点をアパレル(ワイド)で6ヶ月保管した場合の料金を記載しますと、

  • 1点
  • 2点
  • 3点
  • 4点
  • 5点
  • 業者1点あたり合計金額
    ミニクラ4,370円4,370円
    サマリーポケット4,454円4,454円
    ディノスクローゼット4,730円4,730円
  • 業者1点あたり合計金額
    ミニクラ2,680円5,360円
    サマリーポケット2,722円5,444円
    ディノスクローゼット2,860円5,720円
  • 業者1点あたり合計金額
    ミニクラ2,117円6,350円
    サマリーポケット2,145円6,434円
    ディノスクローゼット2,237円6,710円
  • 業者1点あたり合計金額
    ミニクラ1,835円7,340円
    サマリーポケット1,856円7,424円
    ディノスクローゼット1,925円7,700円
  • 業者1点あたり合計金額
    ミニクラ1,666円8,330円
    サマリーポケット1,683円8,414円
    ディノスクローゼット1,738円8,690円

クリーニングする点数を減らしたり保管期間を短くすれば、さらにコスパは上がります。3社の中ではディノスクローゼットが価格面でやや不利ですね。

また、これまでお話した以外では、サマリーポケットとミニクラがヤフオク出品に対応しています。保管中に不要になった衣類があるようでしたら、ヤフオクに出品して保管料金の足しにすることも可能です。

次に、クリーニングパックについてお話しますね。

2.クリーニングパック

クリーニングパックは、宅配クリーニングのパックタイプのようなサービスですね。送料・保管料込みでサービスを提供しています。各業者のサービスについて見ていきますと、

サマリーポケット

サマリーポケットは、5点、10点、15点の3種類を提供しています。料金は以下のとおり。

種類1点あたり合計金額
5点1,760円8,800円
10点1,265円12,650円
15点1,265円18,975円

料金は他社と比較すると安いです。最安とまではいきませんが、価格で選ぶ際に候補にあがるコスパの高さ。

提携しているのが大手チェーン店の「ホワイト急便」である点もポイントが高いですね。

ミニクラ

ミニクラは送料・保管料込み10点で12,100円(1点あたり1,200円)で、他社と比較すると中程度です。クリーニングパックの集荷バッグは120サイズとやや小さい点に注意です(他業者はおおむね140サイズ)

ディノスクローゼット

ディノスクローゼットは、普段着用の「STANDARD」を2種、おしゃれ着用の「PREMIUM」を2種の合計4種類提供しており、

種類1点あたり合計金額
STANDARD 8点1,581円12,650円
STANDARD 12点1,375円16,500円
PREMIUM 8点2,338円18,700円
PREMIUM 12点2,250円27,000円

料金は、他社と比較すると中の上です。クリーニングパックの集荷バッグは140サイズと十分な大きさです(他社もおおむね140サイズ)。

クリーニングパックまとめ

保管期間はサマリーポケットのみ9か月、ミニクラ・ディノスクローゼットは半年ですね。

クリーニングパック共通の注意点としては、取扱除外品が多い。これはクリーニングオプションにも言えることです。

ファーフードや一部革素材はNGです。また、取扱除外にならないまでも特殊クリーニング扱いになると、クリーニング料金が+7,700円に跳ね上がります。特殊クリーニング扱いになる衣類の例としましては、

ここに注意
  • モンクレールなどの高級ダウン
  • シャネルなどのハイブランド
  • ドライクリーニングできない衣類(サマリーポケットのみ通常クリーニングでOK)など

上記に該当するようでしたら、別の宅配クリーニング業者を探されるとよいでしょう。

では、ここからは倉庫型の強みと弱みについて見ていきましょう。

倉庫型の2つの強み

メリット

倉庫型の強みは以下の2点です。

  1. 少量ならコスパが高い
  2. いつでも取り出し可能

1.少量ならコスパが高い

おおむね5点くらいまでなら、宅配クリーニング業者を含めても、ほぼ最安クラスです。

5点を超えると他の業者と大差なくなるのに加え、ボックスが増えることが予想されますので、価格面での優位性はなくなります。

また、先にお話ししましたが「吊るし保管」をお願いした場合もコスパが悪くなります。

2.いつでも取り出し可能

いつでも取り出し可能なのは、実はすごく便利です。

宅配クリーニングの保管サービスですと、納期変更ができなかったり数週間前に連絡が必要だったりします。また、春の衣替えシーズンですと10月、11月といった人気の納期はすぐに埋まってしまう傾向にあります。

倉庫型ならそんな心配も不要。必要になったなと感じたら取り出し手続きをするだけです。納期も最短翌日とスピーディー。

また、有料(880円/点)にはなりますが1点ずつの取り出しも可能。コートは11月、ダウンは12月といった取り出しの仕方もできるんですね。

この小回りの利く対応は、宅配クリーニングにはないメリットです。

倉庫型の3つの弱み

弱み

倉庫型の弱みは以下の3点です。

  1. 取扱除外品が多い
  2. 無料サービスがあまりない
  3. クリーニング品質がつかみづらい

1.取扱除外品が多い

先にお話ししたとおり、取扱除外品が多いです。

一部毛皮・革のついた衣類はNG。また、特殊クリーニング扱いになるとクリーニング料金が+7,700円に跳ね上がります。ハイブランドや水洗いしかできない洋服は特殊クリーニング扱いに。

そのため、依頼するのは普段使いの衣類に限定し、ハイブランドや大切な衣類はハイブランドに強い業者にお願いしましょう。

2.無料サービスがあまりない

宅配クリーニングというと、充実した無料サービスで店舗との差別化を図っている業者が多いのですが、倉庫型の無料サービスはシミ抜きのみです。

他業者でよく見る「毛玉取り」「ボタンつけ」「全品手仕上げ」「再仕上無料」などのサービスはありません。

それどころか、ほつれや毛玉、色抜け、ボタン欠損などについては、そのままクリーニングを実施するようです。状態が悪化しても補償はありません

倉庫型を利用するなら、利用前に洋服の状態をしっかりとチェックしてからお願いしたいですね。

ディノスクリーニングが提供するクリーニングパックのPREMIUMなら「全品手仕上げ」「汗抜き」「撥水加工」が無料サービスで付帯しますが、上位コースですので料金が非常に高いです。

こういった無料サービスを利用したいなら、標準搭載されている業者も多くありますので、他社も含めて検討してみましょう。

3.クリーニング品質がつかみづらい

宅配クリーニングは対面でのやりとりがありません。そのため、ネットでの情報が生命線になります。

倉庫型はクリーニング工程ついて写真つきで紹介されているものの、公式が充実しておらず、どのクリーニング業者、工場と提携しているかも明記されていません。そのため品質が少し不安になります。

特にミニクラとディノスクローゼットについては、ウェットクリーニング、すなわち水洗いが特殊クリーニング扱いになります。ということは、おそらく水洗いはされていないと思います。汗などの水溶性の汚れは落ちないと思っておいたほうがよさそうですね。

安くコスパが高いと品質面で不安を感じてしまうもの。今後、公式が充実されれば、さらに飛躍しそうな気がします。

ここまで、宅配クリーニングと比較して強みや弱みを見てきました。ここからは倉庫型3社を比較しておすすめ順にお話ししていきますね。

倉庫型のおすすめは?

倉庫型の業者を、おすすめ順に並べていきます。

  1. サマリーポケット

    アパレルボックス
    394円/月(税込)
    取り出し送料:
    1,100円(税込)
    クリーニング:
    990円(税込)
    ハンガー保管:
    +82円(税込)
    価格4.0
    品質2.0
    スピード4.0
    ウェットクリーニング
    クリーニングパックなし
    ヤフオク出品

    管理人のレビュー

    もっとも使い勝手がよいのがサマリーポケットです。なんといってもウェットクリーニング(水洗い)の衣類が特殊品扱いにならないのが大きいですね。ハンガー保管は1点から指定でき、ヤフオク出品にも対応しています。クリーニングパックがありませんが、倉庫型のクリーニングパックの利用はあまりおすすめしないため、大きな問題ではないでしょう

    詳細はコチラ

  2. ミニクラ

    ワイドボックス
    380円/月(税込)
    取り出し送料:
    1,100円(税込)
    クリーニング:
    990円(税込)
    吊るし保管:
    Closet(660円/月)(税込)
    価格4.0
    品質2.0
    スピード4.0
    ウェットクリーニングx(特殊品扱い)
    クリーニングパック10点
    ヤフオク出品

    管理人のレビュー

    ウェットクリーニングが特殊品扱いになる点、吊るし保管がボックス単位でないと指定できない点で、サマリーポケットより利便性が落ちます。これらに当てはまらないなら、開催中キャンペーン次第で利用を検討されるとよいでしょう

    詳細はコチラ

  3. ディノスクローゼット

    アパレルボックス
    440円/月(税込)
    取り出し送料:
    1,100円(税込)
    クリーニング:
    990円(税込)
    吊るし保管:
    なし
    価格4.0
    品質2.0
    スピード4.0
    ウェットクリーニングx(特殊品扱い)
    クリーニングパック8点、12点
    ヤフオク出品

    管理人のレビュー

    +PHOTOオプションが必須になるため、料金が他社より割高になります。ただし、通販大手のディノスが企画しているため、ディノス会員限定のキャンペーンを行っていることがあります。ディノスを普段使いにされているなら検討の余地ありですね

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まとめ

まとめ

倉庫型の業者の中では、サマリーポケットが頭一つ抜けています。キャンペーン次第でミニクラ、ディノスを候補に入れるといった使い分けでよいでしょう。

いずれの業者も少量ならコスパが高いのですが、5点くらいから他の宅配クリーニングと並んできます。5点を超えるようでしたら、他の業者も視野に入れるとよいですね。

クリーニング品質にはやや不安ありですので、普段使いの衣類をメインにお願いし、大事な衣類をお願いしたい場合は別の業者も検討してみましょう。