
スーツやコートの前身頃に気泡のようなボコボコができてしまった……。そんな時、クリーニングで直すことは可能なのでしょうか。
また、スーツやコートを購入する際に気泡ができないタイプを見分けるポイントがあれば、心得ておきたいところです。
そこで今回は、スーツやコートにできた気泡はクリーニングで直せるのかどうか、購入の際に気泡ができないタイプの見分け方についてご紹介します。
スーツやコートにできた気泡はクリーニングで直せるの?
まず、スーツやコートにできた気泡はクリーニングで直せるか否かですが……基本的にクリーニングで修繕はできません。なぜなら、気泡ができるスーツやコートには特殊な加工が施されているためです。
気泡の原因はボンディング加工
気泡ができてしまうスーツやコートには「ボンディング加工」と呼ばれる、生地同士を接着剤で貼り合わせる加工が施されていることをご存知でしょうか。
実は、この接着剤が剥がれることでスーツやコートに気泡ができてしまうのです。この現象を「バブリング」と呼びます。
しかし、なぜ接着剤が剥がれてしまうのでしょうか?
実は、ボンディング加工で使用する接着剤は主に、寿命が2〜3年と言われるポリウレタンが使用されています。そのため製造から2〜3年ほど経つと接着剤がポロポロと剥がれ、その箇所が気泡のように浮き出てしまうのです。
この場合、クリーニングをしても元には戻りません。衣類の修繕業者に依頼しても直すことはできないでしょう。ボンディング加工が施されたスーツやコートは2〜3年で寿命となると覚えておくことをおすすめします。
気泡はクリーニングで状態改善できるケースがある
スーツやコートにできた気泡(バブリング)は、クリーニングで状況改善できるケースがあるんです。
それは、製造もしくは購入してから日が浅い場合です。
目安の期間は、1年以内と考えておくと良いかもしれません。
具体的にはクリーニングの仕上げ工程で、素材などを見ながら気泡(バブリング)ができている箇所に熱を加えて再び接着させる修繕方法です。
この工程は、熱を加えすぎると気泡がさらに増えるだけでなく、テカリが出る危険性があるため慎重に行う必要があります。工程を行う人の経験や技術も問われるでしょう。
何より、100%元に戻るとは限りません。実際、クリーニング店で気泡(バブリング)ができたスーツやコートを扱う場合、持ち主の期待に添うような改善ができなかもしれないと必ず免責を入れます。
少なからずリスクを背負うことを念頭に置いた上で、クリーニング店に相談するのも良いでしょう。
ボンディング加工のスーツやコートの見分け方
スーツやコートを購入する際、ボンディング加工かどうか見分ける方法があります。以下のポイントに注目してみると良いでしょう。
- 洗濯表示タグに「ボンディング加工」の記載がある
- 素材表示にポリウレタンの記載がある
- スーツやコートの前身頃を触った時に厚紙をかませたような感触がある
洗濯表示に分かりやすく「ボンディング加工」と記載があれば、簡単に見分けられるでしょう。ところが、「ボンディング加工」と記載されているケースは非常に稀と言えます……。
東京都クリーニング生活衛生同業組合によると、
衣服に使用されている素材を消費者に説明するはずの「表示ラベル」には、『ポリウレタン』の使用について、糸やコーティングについては明記されることが多いのですが、接着樹脂として張り合わせた”ということを明らかにする何らかの表示がされていないケースがほとんどで、そうなると購入者自身が見極めるか、販売員に尋ねることが必要になります
引用元: ポリウレタン素材の弱点を知る
そのため、スーツやコートの前身頃を触って厚紙をかませたような感触があればボンディング加工と認識するのがおすすめです。もしくは販売員に聞きましょう。
スーツやコートにできた気泡はクリーニングに相談の価値あり!
これまでお話してきたとおり、スーツやコートにできた気泡(バブリング)は、基本的にクリーニングで直すことはできません。また、ボンディング加工のスーツやコートは、製造から2〜3年ほどで寿命となることも心得ておくと良いでしょう。
ただし、購入してから期間が経過していない状態で気泡(バブリング)ができた場合、クリーニングの仕上げ処理で改善できる可能性があります。もう着用できないと諦めてしまう前に、ぜひ一度クリーニング店に相談してみてください!
スーツはビジネスマンの身だしなみ。必然的にクリーニングに出す機会も増えます。そこで料金相場やかかる日数、注意しておきたい点などをまとめました。毎日着るからこそキレイに保っておきたいもの。ぜひ参考にしてみてくださいね。