パックタイプとか詰め放題ってよく聞くけど何だろう?
宅配クリーニングの利用が初めてですと、よくわからないですよね。まずは業者の種類について簡単に説明します。
そのあと、パックタイプの特徴やメリットデメリット、当サイトで扱っているパックタイプ業者の料金比較。最後におすすめの業者についてお話していきますね。
※当記事に記載の料金は税込です
業者の種類について
チェーン店を含め、クリーニング業者は「個別タイプ」「パックタイプ」の2種類に分かれます。
個別タイプとは
洋服の種類ごとにクリーニング料金が決まっているタイプです。ワイシャツ150円、コート2,000円、ダウンコート3,000円、といった具合ですね。チェーン店やお近くのクリーニング店はこのタイプになります。
クリーニング料金が安い衣類、ワイシャツなどは個別タイプに出すほうがお得です。
パックタイプとは
洋服一点あたりの値段が固定されているタイプです。5点パックで7,500円なら、ワイシャツだろうがダウンだろうが何を入れても1点あたり1,500円です。
パックタイプの特徴として、点数が増えるほど1点あたりの料金は下がります。そのため、衣替え時にまとめて出したり、ご家族や友人の衣類と一緒に出すなど工夫をすることでお得に利用することができます。
パックタイプと詰め放題の違いって?
パックタイプと詰め放題に違いはありません。呼び方が違うだけですね。パックタイプ=詰め放題です。
たとえば5点パックですと「5点まで詰め放題」と呼ぶか「5点パック」と呼ぶかの違いだけです。どちらも5点までなら何を入れてもOkなことには変わりありません。当サイトでは基本的に「パックタイプ」と呼んでいます。
ただし、詰め放題には点数無制限のタイプもあります。バッグに入るなら何点入れてもOKというタイプですね。最近はこのタイプは少なくなってきたこともあり、当サイトでは扱っていません。
では、パックタイプについてもう少し詳しく見ていきましょう。
パックタイプ(詰め放題)の4つの特徴
ここからはパックタイプの特徴について見ていきます。ポイントは4点。
- 洋服は基本的に何を入れてもOK
- 追加料金がかからない
- 点数が増えると1点あたりの料金が下がる
- 送料は無料
それぞれ少し詳しく見ていきますね。
①洋服は基本的に何を入れてもOK
洋服は取扱除外品でなければ何を入れても大丈夫です。取扱除外の例としては、
- 毛皮や革
- 着物
- 水着・下着など
業者によってはパーティドレスや礼服がNGになっているケースもあります。まれにニックのように「ダウンはパックタイプでは取扱不可。個別タイプでのみ扱う」といった業者もありますので、利用される前に「取扱除外品」には目を通しておきましょう。
取扱可能な衣類であれば、1点あたりの料金が固定されていますので、いちいち料金の計算をする必要はありません。
何を入れてもOKですので、クリーニング代がかさみがちな洋服、たとえば「ダウン衣類」「コート」「ワンピース」といった衣類をクリーニングに出すことで、かなりお得にクリーニングすることができます。
安いというと質が気になるところですが、もともと高級指向のクリーニング店が割安な料金を実現するためにパックタイプを採用していることが多いです。
日常的にハイブランドを扱っている業者も多いため、業者を選べば、安くかつ安心にクリーニングに出すことが可能です。
②追加料金がかからない
個別タイプに出すと追加料金がかかる代表的なものとして、
- 上質素材(シルク・カシミヤ・アンゴラなど)
- 装飾品(プリーツ・フリル・ダッフルコートの留め具など)
- 付属品(ライナー・フード・ベルトなど)
パックタイプでは、これらの追加料金がかからない業者が多いです。
個別タイプでは衣類の種類でクリーニング料金が変わるものも多いですね。代表的なものでは、
- ワンピースとドレス
- スーツと礼服
- コートとダウンコート
- シャツとワイシャツ
パックタイプでは、1点あたりの値段が固定されているため衣類の種類も意識する必要がありません。そのため、個別タイプでありがちな「予想以上に追加料金がかかってクリーニング代が倍になった」という事態が起こりません。
追加料金がかかるとすると、洋服を入れすぎたことによる点数超過くらいですね。ほぼ追加料金なしという認識でよいかと思います。
③点数が増えると1点あたりの料金が下がる
パックタイプは点数に応じていくつかのコースがあります。「5点コース」「10点コース」「20点コース」といった感じですね。そして、点数が増えれば増えるほど1点あたりの値段が下がることが多いです。
例としてリナビスを挙げますと、
コース | 1点あたり | 合計金額 |
---|---|---|
3点コース | 2,600円 | 7,800円 |
5点コース | 1,962円 | 9,810円 |
10点コース | 1,490円 | 14,900円 |
20点コース | 1,175円 | 23,500円 |
見ていただくとわかるとおり、点数が増えるほど1点あたりの料金は下がっています。特に10点以上になると1点あたりの値段が大幅に下がる業者が多いため、パックタイプを利用する際は10点を目安にされると良いでしょう。
ちなみに当サイトで衣類の料金比較を行う場合、最安コースの1点あたりの料金を記載しています。全てのコースを記載してしまうと、表がえらいことになってしまいますので(汗)。
「アレ?この業者10点だといくらだっけ?」など迷うことがありましたら、各業者のTOPに料金を載せていますのでご参照頂ければと思います。もしくは、のちほど全コースの料金表が出てきますので、そちらをご参照ください。
④送料は無料
宅配クリーニングというと送料が気になるところですが、パックタイプは送料無料です。
送料を気にせず、近くのお店と同じような感覚で使えるのはありがたいですね。
4つのメリットと3つのデメリット
パックタイプのメリットは、先ほどお話した「パックタイプの特徴」とほぼ同じです。
- どんな洋服を入れても良いため料金計算が簡単
- 料金が固定されているためクリーニング代が高い衣類ほどお得にクリーニングできる
- 追加料金がかからない
- 送料が無料
追加料金や送料がかからないため、取扱除外品を確認したらバッグに詰めるだけでOKというお手軽さがパックタイプのメリットと言えます。
逆にパックタイプのデメリットは以下の3点。
- 3点以上からでないと出せない
- 洋服によっては割高になる
- 日数がかかる
では、デメリットについて詳しく見ていきましょう。
3点以上からでないと出せない
パックタイプ最大のデメリットがコレですね。1着だけ洋服に出したいんだけど…という要望には基本的に応えられません。そのため、着用前のクリーニングには向かない。
- 一週間後に大事な会議があるからスーツをクリーニングに出したい
- 3日後に子供のピアノ発表会があるからドレスをクリーニングしたい
といった感じですね。こういった場合はパックタイプよりも個別タイプのほうが優秀です。
着用前クリーニングであっても、日にちに余裕があり、まとめて衣類を出す場合は、パックタイプも視野に入ってきます。
「2週間後に結婚式があるから家族分の礼服をまとめてクリーニングしたい」といった感じですね。ですが、実際のところこういった使い方をすることはあまりありません。
やはり基本的な使い方としては、着用後の衣類をまとめてクリーニングになります。たとえば、
- 冬物をシーズンオフにまとめてクリーニング
- 着用したスカートやワンピースなどをためておいて、まとめてクリーニングに出す
- 家族や友人の衣類と一緒にまとめてクリーニング
といった感じです。シミやカビなど大きなダメージを負ってしまった洋服は、すぐにクリーニングしたほうが良いです。
が、そうでない洋服はいったんクリーニング待ちとして保留しておき、ある程度たまってからパックタイプを利用すると大幅にコストダウンできるケースが多いです。
計画的にクリーニングする衣類をストックしておくことで、シミができてしまった!というときにも、うまくパックタイプを利用することができると思います。
洋服によっては割高になる
パックタイプは洋服1点あたりの料金が固定されています。そのため、クリーニング料金が割安な衣類をパックに入れると、それだけ損をしてしまいます。
極端な例ですが、20点パックにワイシャツやシャツを20枚入れて出すと損なのはイメージできますよね。ざっくりとした目安としてはクリーニング代が1,000円を超える衣類が半分以上あるならパックタイプを利用。
クリーニング料金を見るには、個別タイプのネクシーの料金表が便利です。
なぜネクシーかといいますと「ほぼすべての衣類が記載されている」「上質素材や装飾品で追加料金がかからない業者」だからですね。
チェーン店の料金表は、上質素材が使われているとコースが変わって値段が2倍になったり、地域によって値段が変わったりと使い勝手が悪いです。そのため、ざっくり料金計算をするならネクシーの料金表をおすすめします。
たとえば、セーターだと759円。これだと「パックタイプに出すにはちょっと割高かな」という一つの基準に使えます。
ビジネスユースならパックタイプも視野に
基本的には先にお話しした基準でOKかと思います。ですが、パックタイプの弱みについては業者側もわかっているようでして。近年はさまざまな工夫をしている業者も増えてきています。たとえば、
- ワイシャツは3点で1点としてカウント
- ビジネス用のパックコースを用意
- 月額制の詰め放題コース
などなど様々な形で対応しています。うまく活用すれば、個別タイプを上回るコスパをたたき出すことが可能です。中でも優秀なのはラクリの月額詰め放題。月1回、9,780円でなんでも詰め放題です。
スーツやワイシャツ、ネクタイといったビジネス用品だけでなくスカートやワンピースといった普段着もまとめて入れることが可能。そして他の人の衣類と一緒に洗われない個別洗い。定期的にクリーニングされる方なら検討の価値ありです。
日数がかかる
話を戻して、最後のデメリットを見てみましょう。
パックタイプは個別タイプと比較すると、日数がかかるケースが多いです。最速で5日~ですので、急ぎのクリーニングには向きません。先にもお話しましたが、計画的にストックした洋服をまとめてクリーニングに出すのに向いているのがパックタイプです。
また、パックタイプの多くの業者で採用されている「集荷キット」。衣類を入れるためのバッグが梱包されており段ボールなどを用意しなくてよいため便利です。
が、「初回注文時は集荷キットを発送してもらって受け取る」工程が加わります。おおむね2~3日かかります。この日数も計算に入れておかないと、必要な日に間に合わなかった、なんてことも。
そのため、急ぎの場合はチェーン店か個別タイプの宅配クリーニングを利用しましょう。
以上がパックタイプのデメリットになります。
パックタイプ(詰め放題)の全コース料金比較
それでは、次に料金について見ていきますね。当サイトでご紹介しているパックタイプ23社の全90コースを記載していきます。
この中にはパックタイプを扱いつつ、個別タイプのように単品クリーニングを行っている業者もあります。「洗宅倉庫」「ニック」がそうですね。
この記事では単品については触れず、パックタイプについてのみお話しをしていきます。
それぞれについて「1点あたりの料金が安い順」「合計金額が安い順」に並べていきますね。
表がすごく大きいため、上位5コースのみを表示して残りは折りたたんでおきます。必要に応じて開いて見てください。
業者によって上質コースがある場合がありますので、上質コースには「上質」列にコース名を記載しています。
ちなみに、パックタイプの多くの業者が保管サービスも行っていますが、90コースの中に保管サービスは入れていません。保管は別途比較していますので、以下の記事をご参照ください。
宅配クリーニングの保管サービスを初めて利用する方に向けて、33業者を比較してわかった知っておきたいポイントや選ぶ際の基準。おすすめの業者やランキングについてお話しています。お得に利用するためのキャンペーン情報まとめも
1点あたりの料金が安い順
業者 | 点数 | 上質 | 料金 |
---|---|---|---|
フランス屋 | 15 | 695円 | |
クリーニング東京 | 30 | 726円 | |
美服パック | 15 | 732円 | |
フランス屋 | 10 | 823円 | |
フラットクリーニング | 15 | 827円 |
1点あたりの価格はフランス屋が優秀ですね。この価格帯でシミ抜き無料・再仕上無料もついており、上質素材もクリーニングOK。非常に使い勝手のよいクリーニング業者です。
次点で優秀なのはクリーニング東京。この業者は、この安さに加えワイシャツやカットソー、ネクタイを2点で1点としてカウントします。つまり半額になります。そういった衣類をクリーニングしたいなら最優先で検討したい業者ですね。
全90コースの1点あたりの平均価格は、1,534円。
料金が高くなりがちな上質コースを除いた72コースの平均は1,354円。
相場として参考にしてみてください。
合計金額が安い順
業者 | 点数 | 上質 | 料金 |
---|---|---|---|
カジタク | 3 | 4,070円 | |
カジタク | 5 | 5,478円 | |
フランス屋 | 5 | 6,028円 | |
およりて | 3 | 6,050円 | |
ホワイト急便(宅配) | 5 | 6,578円 |
合計金額が安いのはやはり3~5点のパック。
全90コースの平均は、14,592円。
上質コースを除いた72コースの平均は、12,978円。
こちらも相場として参考にしてみてくださいね。
おすすめ業者を2業者ピックアップ
最後におすすめ業者を2業者ピックアップしますね。おすすめの基準は以下の5点。
- 上位コースがない、それに類するオプションがない
- そのうえでコスパが高い
- 取扱除外品が少ない
- 上質素材・装飾品の取扱について記載
- 再仕上あり
上位コースのある業者は料金はおさえめなのですけども「大事な衣類は上位コースでワンランク上の仕上がり」になっていたりします。
つまり通常コースは「ワンランク下の仕上がり」なわけでして。そもそも大事じゃない衣類をクリーニングに出すのかと言われるとそうじゃないですよね。
また、上位コース同等のオプションを提供している業者もあります。これだと、どの衣類を上質コースにすればいいのか迷ってしまいます。つまり「何も考えずバッグに入れて送るだけでOK」というパックタイプの利便性が損なわれちゃうんですよね。
そのため、上位コースクラスの品質を通常コースで提供する業者をピックしています。そのほかのポイントは書いてある通りですね。
では、おすすめの2業者をご紹介。
リナビス
点数 | 1点 | 合計 |
---|---|---|
3点 | 2,600円 | 7,800円 |
5点 | 1,962円 | 9,810円 |
10点 | 1,490円 | 14,900円 |
20点 | 1,175円 | 23,500円 |
最初におすすめの業者はリナビス。
先にお話ししたポイントをすべてクリア。加えて保管も12か月無料です。付属品で1点カウントされるのは「リアルファーフード」のみ。そのため、何も考えず高級衣類もまとめてバッグにつめて送って大丈夫です。
パックタイプの中でも会員数15万人超えの人気業者。テレビにも出ており知名度も抜群。シミ抜き・毛玉取り・ボタン修理・再仕上無料と、細かなサービスが無償で提供されているのも魅力。
日常的にハイブランドを取り扱っている業者のため、高級ブランドのクリーニングも安心。業者を使い分けなくて良いのも便利ですね。
バッグのサイズは全コース共通。ヤマトでいうところの14サイズのため10点までは問題ないでしょう。20点かつコートなどの大物が多くなりそうであれば、後述するラクリを検討すると良いかもしれません。ラクリならほぼ同等のサイズを2袋利用可能。点数が多い時は便利です。
注意点としては「一部革素材はNG」。ダッフルコートのトグルが本革の場合、これに当てはまってしまいますのでご注意を。
ラクリ
点数 | 1点 | 合計 |
---|---|---|
5点 | 1,496円 | 7,480円 |
10点 | 968円 | 9,680円 |
15点 | 959円 | 14,380円 |
20点 | 940円 | 18,800円 |
次におすすめなのはラクリ。先にお話ししたポイントをクリアしつつ、リナビスを超えるコスパの高さ。加えて個別洗い(他の人の衣類と一緒に洗われない)。
また、リナビスでNGだった「一部革素材」もラクリなら取扱可能です。
ただしリナビスとは違い保管は有料であり、保管になるとリナビスのほうがコスパが高くなりますのでうまく使い分けていきましょう。
また、月額制の無制限詰め放題があるのもこの業者の特徴です。定期的にワイシャツやスーツをクリーニングされているなら検討してもいいかもしれませんね。
まとめ
以上がパックタイプの解説になります。
メリット・デメリットを把握してうまく利用すれば、本当にお得にクリーニングができます。
この記事ではおもに料金面で比較をしてきましたが、品質や利便性が気になる方は以下の記事も参考にしてみてください。
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クリーニングの保管サービスも基本的にはパックタイプですので、ここでお話したことを活用して頂ければ使いこなすことができると思います。
皆さまのクリーニングライフが少しでも便利になりますように。
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