シルクスカーフクリーニング

春や秋に大活躍のシルクのスカーフ。軽く巻くだけでサマになりますし、なにより触り心地が気持ちいいですよね。とはいえ、首に巻きますからどうしても汗がついてしまいます。

シルクですから洗濯すると傷んじゃうかも?と思うとなかなか踏み切れませんよね。人気ブランドの

人気ブランド
  • エルメス
  • シャネル
  • ルイ・ヴィトン
  • エトロ
  • コーチ
  • グッチ

などなどですと普通に数万円します。下手な服より高価ですから、慎重になりすぎてすぎることはないでしょう。

そこでクリーニング店の出番です。どうせなら安く質が良いクリーニング店に出したいモノ。そこで「安くて品質がいいのははドコ?」という視点で徹底比較です。

ピックアップ

はじめに~素材や種類や大きさによってクリーニング代が変わる?

早速、料金比較といきたいところなのですが、念のためにお話しておきます。というのも、「あれ?お店に表示されてるクリーニング料金より高い金額なんだけど?」なんてことが起こりえるからですね。

注意点は4点です。

  1. シルクによる素材追加料金
  2. 大きさによる追加料金
  3. マフラー扱いになっちゃった
  4. ツイリーとカフってどうなの?

それぞれ見ていきましょう。

1.シルクによる素材追加料金

追加料金

この記事をご覧いただいている方の多くは「シルクのスカーフ」をクリーニングされようと思われていると思います。シルクってクリーニングする側の扱いとしては、上質素材なんですね。丁寧に扱わなければいけない分、追加料金が発生することが多いです。ただし、

スカーフに関してはシルクを上質素材として扱わない業者もある

ネクタイもそうなのですが、クリーニングに持ち込まれるスカーフはほとんどがシルクです。そのため、上質素材の料金込でクリーニング料金を設定しているところがあります。宅配クリーニングのリネットなんかがそうですね。

そのため、一見しただけでは「シルクのクリーニング料金っていくらなんだろ?どこがお得なの?」ってことがわかりづらいんです。この記事では、その点も踏まえてシルクのクリーニング料金を記載しています。

スカーフ以外の一般衣類について、上質素材が「何%入っていたら」「どのくらいの追加料金がかかる」については、カシミヤマフラーの記事に詳しく記載しています。興味があれば覗いてみてくださいね。

ちなみにスカーフですとポリエステルも多いと思いますが、ポリエステルは上質素材ではありません

2.大きさによる追加料金が発生する

大きさ

コレ、かなり珍しいケースなのですが一応頭に入れておいて頂ければと思います。メジャーどころですと「白洋舎」。一辺の長さが80cm以上かどうかで料金が変わります。

白洋舎の料金
  • 80cm未満:825円935円(※)
  • 80cm以上:1,045円935円(※)

※以前は80cm以上かそれ以下かで料金が分かれていたのですが、今は統一されているようです。ですが、下図のとおりカテゴリ分けはされたままですので、お店によって異なる可能性も。念のため事前に確認されることをおすすめします。

白洋舎のスカーフクリーニング料金

3.マフラー扱いになるケースも

マフラー扱い

これはおもに素材ですね。シルク(絹)の場合は問題ありません。

マフラー扱いになる可能性のある素材
  • コットン(綿)
  • ウール(毛)
  • 麻(リネン)

上記素材の場合は、マフラー扱いになる業者があります。リネットなんかがそうですね。一般的なスカーフは、シルクかポリエステルですから、あまり気にする必要はないと思います。マフラーの料金は以下の記事を参考にしてみてください。

4.エルメスのツイリーとカフ、カシシルについて

エルメスのツイリー・カフは他のスカーフ以上に特殊です。カシシル(シルク x カシミヤ)が使用されていることも多いため、注意点やおすすめの業者などを個別にまとめます。少し長くなりますので折りたたんでおきます。

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ツイリー・カフについて

まずは、ツイリー・カフについてお話しします。その後、カシシルについてお話ししていきますね。

染料のにじみ・色落ちに注意が必要です
  • エルメスのスカーフは発色が良い分、染料の定着がデリケートです。特に赤・ピンク・オレンジ系は注意が必要です。
  • 湿気や薬剤によって色にじみや色移りが起きることがあります。

対策:
石油系ドライクリーニングを指定します。
水洗い不可であることを事前に伝えます。
色移り防止処理ができるかどうかを確認しましょう。

スチーム・アイロンの熱に注意しましょう
  • 高温スチームは光沢や風合いの消失につながることがあります。
  • ツイリーは細長く薄いため、プレス跡や形崩れが出やすいです。

対策:低温プレス」や「自然乾燥仕上げ」に対応できる業者を選びましょう。

縁の“手まつり仕上げ”を守りましょう
  • エルメスのスカーフの縁は手まつり(手縫い)で仕上げられており、ふんわりとした丸みがあります。
  • 強いプレスをかけると、縁がつぶれたり糸がほつれたりすることがあります。

対策:縁の手縫い部分にアイロンをかけないでください」と明確に伝えましょう。

クリーニング後の保管方法にも注意しましょう
  • シルクは湿気や日光に弱い素材です。
  • ビニール袋に入れたまま保管すると、カビの原因になることがあります。

対策:不織布カバーに入れて、直射日光や高温多湿を避けて保管しましょう。

自宅でのケアは基本的に控えましょう

自宅での水洗いは避けたほうが安全です。

  • 軽い汚れは、柔らかい布に少量の水を含ませて、軽く叩くように拭き取りましょう。
  • 強くこすると繊維が毛羽立ち、ツヤが失われます。
安心できるクリーニング業者を選びましょう
  • エルメスやシルクスカーフの実績があるお店
  • 1枚ずつ手仕上げ・個別管理をしているお店
  • 再仕上げ無料保証などがあるお店

おすすめの業者:

  • リナビス(ブランドスカーフ実績あり)
  • キレイナ(シルク・カシミヤ対応)
  • 白洋舍プレミアムコース(デリケート衣類専用)
ひとことメモ
  • 見積もり時に「エルメス製のツイリー/カレ、水洗い不可、低温プレス、縁にアイロン不可」と明確に伝えましょう。
  • 初回は納期に余裕を持って依頼しましょう。
  • 返却後はすぐに開封し、色移り・テカリ・縁の潰れを確認しましょう。

カシシルについて

では、ここからはカシシルについて。

ドライクリーニングでも「弱ドライ」を指定しましょう
  • 通常の石油系ドライクリーニングでは、溶剤や機械力が強すぎて風合いが損なわれることがあります。
  • 高温乾燥はシルク部分だけが縮み、全体のバランスが崩れることがあります。

対策:弱ドライ(ソフトドライ)」「低温・短時間処理」に対応している業者を選びましょう。

毛羽立ち・テカリ防止のための注意点です
  • プレス時の圧力で繊維がつぶれてテカリが出たり、摩擦によってフェルト化することがあります。

対策:無圧プレス」「スチーム整形」「当て布使用」をお願いしましょう。

濃色は色移りやにじみに注意しましょう
  • カシミヤは染料が動きやすく、色止めが弱い傾向があります。

対策:淡い色の衣類と一緒に出さないようにし、色止め確認や部分テストを依頼しましょう。

乾燥は自然乾燥が基本です
  • 乾燥機や温風乾燥は繊維の縮みの原因になります。
  • 湿気が残ったまま保管すると、カビや臭いの原因になります。

対策:自然乾燥(平干し)」「低温送風」仕上げを指定しましょう。

静電気と摩擦にも注意しましょう
  • 冬場は静電気が起きやすく、毛玉や毛乱れの原因になります。

対策:着用後は柔らかいブラシで整えるようにし、防静電スプレーを使う場合は遠くから軽く吹きかけましょう。

自宅での水洗いは避けましょう
  • 水洗いをすると、カシミヤ部分が縮んだりヨレたりすることがあります。

軽いケア:陰干しで湿気を取り、手のひらで優しく毛並みを整えましょう。

カシシル対応のクリーニング業者を選びましょう
  • カシミヤ/シルク混素材対応と明記していること
  • 1枚ずつ手仕上げ・低温スチーム仕上げを行っていること
  • 再仕上げ保証があること

おすすめの業者:

受付時に伝えておくと安心です
  • エルメスのカシシル(カシミヤ×シルク)であることを伝えましょう。
  • 弱ドライ・低温・短時間処理を希望することを明確にしましょう。
  • 無圧プレス・当て布使用をお願いしましょう。
  • 自然乾燥(平干し)仕上げを指定しましょう。
  • 濃色の場合は、色止め確認を依頼しましょう。
返却後のチェックポイントです
  • 縮み・ヨレ・波打ちがないか確認します。
  • テカリ・押し跡・毛羽の乱れがないか確認します。
  • 色にじみや臭い残りがないかチェックします。

まとめ

他のスカーフ以上にお洒落なぶん、手間がかかってしまうのがツイリー・カフです。

おすすめした中では、キレイナが特におすすめです。高級クリーニングのためどうしても値段は張ります(3,850円~)が、特殊デザインに強いオーダークリーニングのため、特に指定しなくても思っていた以上の仕上がりにしてくれると思います。

スカーフとハンカチのクリーニング相場を31社比較で知ろう!

スカーフクリーニング料金

では、価格比較にまいりましょう。シルク、ポリエステルのスカーフの値段、あわせて同じく小物であるハンカチの料金を記載しています(タブで切り替えできます)。

表の見方

料金が安い順に並べています。大きな表になりますので、上位5社のみ表示し、残りは折りたたんでいます。
「チェーン」列に〇が入っているのはチェーン店、「パック」列に〇が入っているのはパックタイプの業者です。

ポイント

このサイトでは、5点7,500円、10点10,000円のように点数で料金が決まっている業者を「パックタイプ」と呼んでいます。
逆に、ワイシャツ150円、コート2,000円のように洋服の種類によって値段が変わる業者を「個別タイプ」と呼んで区別しています。

料金は税込です。またパックタイプはコースによって1点あたりの料金が異なりますので、一つの目安として全コースの平均額(上位コースを除く)を記載しています。

料金はなるべく更新するようにしていますが、最新の情報は公式ページをご参照ください。

  • シルク
  • ポリエステル
  • ハンカチ

スカーフ・ハンカチはクリーニング料金が安い部類に入りますので、パックタイプを利用すると割高になりがちです(2点で1点カウントとするDEAを除く)。

31社の平均額ですと相場からかけ離れてしまいますので、宅配クリーニング大手のリネット・ネクシーそして有名なチェーン店である白洋舎の3社平均で相場感をつかみましょう。

スカーフ・ハンカチのクリーニング料金相場
  • シルクスカーフ:1,183円
  • ポリエステルスカーフ:872円
  • ハンカチ:770円

このくらいが目安になりそうですね。

スカーフをクリーニングするならオススメは?

スカーフクリーニングのおすすめ

おすすめは条件と用途によって使い分けましょう。条件と用途について、ざっとポイントを記載すると、

  1. 7,800円以上利用予定ならネクシー
  2. リネットをまだ利用したことがないならリネット
  3. シミなどがありトップコンディションに戻したいならキレイナ
  4. 上記にあてはまらないなら近所のクリーニング店

では、少し詳しく見ていきますね。

7,800円以上利用予定ならネクシー

ネクシー
出典:https://nexcy.jp/

料金はおおむね最安クラスのネクシー。安いだけでなく、

ここがポイント
  • 全品手仕上げ
  • 素材や装飾品の追加料金なし
  • 少し難しいシミにも対応

と、いたれりつくせりなのですが、ここで料金の安さがネックになってきます。ネクシーは宅配クリーニングのため送料が発生します。

ネクシーの往復送料は2,400円。この送料が無料になるための条件が「7,800円以上の利用」なんですね。

もし、他にもクリーニングを待っている洋服があるようでしたら公式に記載の料金シミュレーターを利用して、7,800円を超えるかどうか計算してみましょう。送料が無料になるようでしたら、文句なしでオススメです。

少なくとも、往復送料が半額の1,200円になる5,000円以上で利用したいですね。

リネットをまだ利用したことがない方ならリネット

リネット
出典:https://www.lenet.jp/

リネットも宅配クリーニングのため送料がかかるのがネックなのですが、3,300円以上の利用で送料無料(プレミアム会員)と業界トップクラスに条件が緩いのが特徴。

また、リネットは初回利用なら強力なキャンペーンを定期的に行っているのも特徴の一つ(最新のキャンペーン情報は公式にてご確認ください)。

プレミアム会員であれば、スピードも最短2日と宅配クリーニングの中ではほぼ最速です。品質面では、気に入らなかったときのために「再仕上げ無料」サービスがあります。

まだリネットを利用されたことがない方なら、まずは公式でキャンペーンをチェックしてみてはいかがでしょう。

高級ブランドやシミ抜きなど絶対に失敗したくない方にオススメの業者はキレイナ

キレイナ
出典:https://kileina.jp/

キレイナはシミ抜き・色掛け・黄ばみ取り、なんでもござれのスーパークリーニングです。また、ブランド物に強いのもこの業者の特徴。

そしてなによりうれしいのが、公式でクリーニング事例を紹介していること。たとえばシルク素材のクリーニング例ですと、10例掲載されています(2025年10月時点)。

キレイナ シルクのクリーニング事例

スカーフのクリーニング事例は1例のみですが、先にもお話したとおり、やっかいなのはシルクという素材。シミや黄ばみが気になる方は、まずは公式の事例を覗いてみてはいかがでしょう。

お手持ちのスカーフと似た事例がのっていれば、公式の事例同様に、魔法のようにキレイになる可能性が高いです。ただし、状態次第では各種処理で追加料金がかかることも。公式のスカーフクリーニング事例ですと、

キレイナのクリーニング料金例
  • スカーフクリーニング代:3,850円
  • 特殊処理(黄ばみ・シミ処理):3,500円~
  • 往復送料:利用額11,000円未満なら2,200円
  • 合計:9,550円

少なくとも3,850円~となります。これはもう、お手持ちのスカーフの状態と、スカーフに対するご自身の思い入れ、そして財布との相談ですね。

絶対に失敗したくない!トップコンディションに戻したい!という思いが強いようでしたら、キレイナを利用されると、その期待に応えてくれると思いますよ。

上記にあてはまらないなら近所のクリーニング店

クリーニング店

これまでお話した3点、いずれにもあてはまらないようでしたらオススメは近所のクリーニング店です。まずはお近くのクリーニング店を探してみましょう。

店頭に持ち込んでもいいですし電話でも構いませんので、クリーニングに出す前に以下のポイントを確認しておきましょう。

クリーニングに出す前の確認事項
  • スカーフのクリーニング代
  • シルクだと追加料金がかかったりコースが変わったりするかどうか

本当はクリーニングの質まで確認したいところですが、受付の方だとそこまではわからないと思いますので、取り急ぎ上記2点をご確認。

できれば複数のお店を比較したいですね。ご自宅から通えるお店を何点かピックアップして比較しましょう。先にお話しした料金相場も参考に、良いクリーニング店に巡り合えると良いですね。

お近くにクリーニング店がないようでしたら、宅配クリーニングのキャンペーンをチェックしてみましょう。初回利用のハードルを下げるために頑張っている業者が多いため、思わぬお得に巡り合えることも。

宅配クリーニングが初めての方や、利用に不安を感じる方は以下の記事も参考にしてみてくださいね。

クリーニングに出す際の注意点

注意点

出すときの注意点というよりは、これは覚悟しておいてくださいね、というお話になります。というのも、シルクはシミ抜きが非常に難しい素材です。そして、スカーフは色物が多いです。

なので、限界までシミ抜きをしようとすると「色落ち」「毛羽立ち」などが起こる可能性があります。できれば、シミがついたら時間をおかず速攻でクリーニングに出されると良いでしょう。そうすることで少なからずシミが消える可能性が高まります。

それでも完全に消せる可能性が低いのがシルクっていう素材なんですね。シミが気になる方は以下の記事も参考にしてみてください。