
コートは全洋服の中でトップクラスにチェックポイントが多い洋服です。ウールコートは比較的チェックポイントが少ないコートではありますが、それでも知らないと損をしてしまうことも
この記事では、ウールコートをはじめとするロングコートのクリーニング料金にまつわる情報をあますことなくお話ししていきます。読み進めることで、コートのクリーニングで損する確率を減らすことができます。
ロングコートのクリーニングで優秀なのはパックタイプ(詰め放題)。パックタイプをうまく活用することでコスパよく失敗のないクリーニングすることができます。
このサイトでは、5点7,500円、10点10,000円のように点数で料金が決まっている業者を「パックタイプ」と呼んでいます。
逆に、ワイシャツ150円、コート2,000円のように洋服の種類によって値段が変わる業者を「個別タイプ」と呼んで区別しています。
ウールコートなどロングコートのクリーニング代を比較!36社比較で相場を知ろう

まずは料金比較で相場をおさえておきましょう。表に記載してあるのは最安金額です。お手持ちのコートの種類や業者によっては追加料金がかかってきます。追加料金など注意するべき点については後でお話ししますね。
| 業者 | 料金 | チェーン | パック |
|---|---|---|---|
| イーピュア | 1,177円 | ○ | |
| 洗宅倉庫 | 1,200円 | ○ | |
| ホワイト急便 | 1,210円 | ○ | |
| Givu | 1,211円 | ○ | |
| フラットクリーニング | 1,237円 | ○ |
クリーニング業者3種類の平均価格は、
- チェーン店:1,861円
- 宅配(個別):4,758円
- 宅配(パック):1,675円
全36社の平均価格は、2,124円。だいたい2,100円くらいが相場といえそうですね。高級クリーニングを除くと、価格帯はおおむね1,200円~2,800円です。
上位はパックタイプが独占していますね。コートのようにクリーニング料金がかさみがちな洋服は、1点あたりの料金が固定されているパックタイプが強いです。
相場感をつかんだところで、追加料金が発生しがちなトラブルについてお話ししていきます。
ロングコートのクリーニング料金にまつわる3つのトラブル

追加料金が発生しがちなトラブルは以下の3点。
- 着丈
- 素材
- 装飾品・付属品
1.着丈
クリーニング業者の中には、ハーフコートとロングコートを区別する業者があります。そして、ロングコートのほうが料金が高くなります。おおむね300円ほど変わります。
区別の仕方は、着丈が袖丈より長ければロングコート、短ければハーフコートとする業者が多いですね。ハーフコートだった場合は以下の記事を参考にしてみてください。
Pコートをクリーニングにだすにあたってもっとも気になる料金を42社で比較しています。着丈はハーフ・ロングともに記載していますので参考にしてみてくださいね
区別する業者はチェーン店に多いです。料金比較でご紹介した中では、ポニークリーニングやクリコムが該当します。
近年は個別タイプの中でも区別しない業者が増えていますが、お近くのクリーニング店に出す場合はクリーニング前に確認しておくと無駄な出費を避けることができます。
2.素材
上質素材が混ざっているとクリーニング料金が跳ね上がる可能性があります。
カシミヤやアルパカといったクリーニングに手間がかかる素材を上質素材と言います。ウールや裏地によく使われているキュプラは上質素材ではありません
厄介なのが、上質素材が何%含まれていると追加料金が発生するか、お店によって異なること。追加料金もお店によってまちまちです。比較表でお話しした業者のうち追加料金が発生する業者を表にまとめますと、
| 業者 | % | 料金 |
|---|---|---|
| リネット | 30% | +220円 |
| クリコム | 1% | 2倍 |
| リアクア | 調査中 | +550円 |
| カジタク | 通常コースはx(素材による洗い分けはしない) | 上位コースになる |
| ホワイト急便 | 1% | 地域による |
| ノムラクリーニング | 調査中 | 1.5倍 |
| ポニークリーニング | 調査中 | 衣類による |
| 白洋舎 | 1% | 衣類による |
チェーン店の多くはコースが変わり、1.5倍~2倍の料金になります。クリーニングに出そうと思っているコートが上質素材扱いになるようでしたら以下の記事を参考にしてみてください。
カシミヤのコートをクリーニングに出すにあたってもっとも気になる料金。29業者を比較し平均相場やどこが安いのかについてまとめています。注意点やおすすめの業者、クリーニング品質についても触れていますので参考にしてみてくださいね。
ちなみにですが、ロングコートの中でもダウンは全くの別扱いになります。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
ダウンジャケットのクリーニング料金を知りうる限り多くの業者で比較してみました!まずは平均から相場を知りましょう。クリーニングに出すときの注意点やオススメの業者もご紹介していますので参考にしてみてくださいね
3.装飾品・付属品
装飾品はスパンコールやビーズなど。付属品はベルトやライナー。あとは袖や襟、フードなどの一部がファーの洋服です。あとはダッフルコートのトグルですね。ダッフルコートは少し扱いが難しいため、別記事を参照ください。
ダッフルコートのクリーニング料金を15社比較でご紹介しています。追加料金が発生しやすいポイントと保管サービス利用時の注意点についてもお話しています
装飾品や付属品は上質素材同様にお店によって追加料金が変わるのが難しいところ。宅配クリーニングのリネットを例にしますと、
| 装飾品 | +220円 |
|---|---|
| ライナー | +220円 |
| ダウンライナー | +1,100円 |
| フェイクファーボア/フード | +1,100円 |
| 付属毛皮(袖・フードなど) | +4,400円 |
予想以上に追加料金がかかることがわかると思います。ただ、これらの問題を解決するのは簡単で、追加料金がかからない業者に出すこと。
個別タイプならネクシー、パックタイプはほぼすべての業者で追加料金がかかりません(リアルファーを除く)。上質素材でも追加料金がかからないため、ロングコートのクリーニングはパックタイプがおすすめになります。
リアルファーは取扱可能な業者が限られます。リアルファーつきのコートをクリーニングしたい場合、コチラを参考にしてみてください。
では、次にオプションをつけることにより発生する追加料金について見ていきましょう。
ロングコートをクリーニングするときにつけたいオプション5選

オプションは強制的にかかる追加料金ではありません。自分でつけるかどうか選べるのがトラブルのところでお話しした追加料金と違いますね。必須ではありませんが、つけることでメンテが楽になったり長持ちするオプションがあります。
ロングコートやウールコートでよくつけられるオプションを5つピックアップしました。
- 撥水加工
- しみ抜き
- 防カビ・防ダニ
- 汗抜き加工(水洗い)
- 抗ウィルス加工
いずれも有料なのですが、時期によってはキャンペーンで無料になる業者もあります。気になるオプションがあるようでしたらキャンペーンをこまめにチェックすることでお得にオプションをつけることができます。宅配クリーニングのキャンペーンについては、以下にまとめていますので参考にしてみてください。
1.撥水加工
雨や汁はねなどからコートを守ってくれる心強いオプションです。個人的にはつけておきたいオプションno.1です。料金は500円~1,500円とお店によってばらつきがあります。
撥水加工をつけるなら、撥水加工が500円/点でクリーニング料金もおさえられているイーピュアがおすすめです。
2.シミ抜き
ついたばかりのシミであれば、宅配クリーニングであればほとんどのお店で無料シミ抜きしてくれます。ただ、シミの種類や時間経過したシミは無料シミ抜きの対象外になることも。またチェーン店ではシミ抜きが有料になっていることもありますので事前に確認したいですね。
無料シミ抜きの対象外になったときに便利なのはクリーニングパンダ。洗濯表示オールxでも洗える高い技術力をもったお店です。クリーニング料金はリーズナブルで、LINEで写真を送って相談できます。まずはシミの写真をLINEで送ってみましょう。
3.防カビ・防ダニ
ロングコートの中でもウールコートは防虫対策に気を付けたいです。幸いなことに防虫・防カビ系の加工はキャンペーンで無料になる業者が多いです。キャンペーンをうまく活用してコートを長持ちさせてあげたいですね。
4.汗抜き加工(水洗い)
一般的にコートはドライクリーニングで終えることが多いです。
ドライクリーニングは綺麗な石油で洗うイメージですね。油溶性の汚れ(口紅・皮脂など)に強いですが、水溶性の汚れ(汗や雨など)には弱いです
汗抜き加工はコートを水洗いします。つまり水溶性の汚れを落とすことができます。コートはアウターとはいえ少なからず汗を吸います。毎シーズン汗抜き加工をつける必要はありませんが、キャンペーンで無料になっているときにでもつけておきましょう。驚くほど軽くなることもありますよ。
5.抗ウィルス加工
コートを着る時期は風邪をはじめとして病気が流行することが多いです。そんなときに心強いのが抗ウィルス加工。無理につける必要はありませんが、防カビ・防ダニ加工同様にキャンペーンで無料提供されることが多いオプションです。
無理にキャンペーンで狙う必要はありませんが、無料提供されていたらつけておきましょう。
オプションの注記
オプションについてお話ししてきましたが、一点だけ注意することがあります。注意点は、
納期が遅れることです。
コートは最短即日クリーニングが可能ですが、オプションをつけることで3~5営業日ほど納期が遅れることを覚えておきましょう。
ここまで基本料金に加え、料金が発生するケースについて見てきました。では、どういった業者を選ぶと良いのかについてお話ししていきますね。
ウールコートなどロングコートをクリーニング!料金で失敗しないための業者の選び方

料金面で失敗しないためにもっとも簡単なのはパックタイプを選ぶことです。
着丈・素材・装飾品を3つのトラブルでお話ししましたが、パックタイプを利用すれば避けることができます。パックタイプはオプションが豊富なお店が多く、デフォルトで含まれているお店もあります。キャンペーンでオプションが無料になるのも、パックタイプが多いです。
そのため特別な理由がない限りはパックタイプをおすすめします。
ですが、突発的なクリーニングにパックタイプは対応できません。シーズン中にシミがついてしまったり、焼き肉など臭いがキツイ場所でついた臭いを落としたいといった場合ですね。
そういった場合は単品でのクリーニングになります。ただ単品クリーニングは宅配クリーニングを利用しづらいんですよね。というのも、宅配クリーニングには送料がかかります。通販とは違い往復分の送料です。
パックタイプの多くは送料無料ですが、ほとんどが3点~ですので単品クリーニングに向きません。個別タイプを利用すればよいのですが、個別タイプは送料無料の条件が厳しいです。
料金を考えると現実的な解決策は、近所のクリーニング店になります。通えそうな複数のクリーニング店にお手持ちのコートのクリーニング代を概算してもらい、その中から比較するのがもっともコスパが良い方法です。
この手間を送料で買う、という考えでいけるなら宅配クリーニングが視野に入ります。もっとも失敗の確率が低いのがネクシー。着丈・素材・装飾品の追加料金がかかりません。
オプションは撥水加工のみですが、700円/着とおさえられています。緊急メンテには十分です。送料は2,400円。5,000円以上の利用で1,200円に、7,800円以上の利用で無料になります。
まとめますと、
- 利用できるならパックタイプ
- 突発的なクリーニングで料金をおさえたいなら近所のクリーニングを比較
- 送料を許容できるならネクシー
では、当サイトのおすすめについて見ていきましょう。
おすすめの業者は?
オススメはリナビスです。
コートは個人的にパックタイプ一択だと思います。
- 料金が安い
- 追加料金がかからない
- 急ぎでクリーニングすることが少ない
パックタイプの多くは仕上がりが5日~となっており時間がかかるのがネックなのですが、コートは急ぎで出すことが少ないですよね。
そのため、デメリットってないんですよね。ではなぜ、パックタイプの中でも「リナビス」なのか?
コート全般でお話をすると、別記事と被る部分が多くなりますので、ここではウールに特化してお話します。
ポイントは3点。
- テカりを最小限に
- ほつれ・毛玉取り・シミ抜き無料
- 汗抜き加工が安い
自然乾燥と手仕上げプレスでテカりを最小限に
ウールというと、やっぱり気になるのはテカり。イマイチな業者に出すとあっという間にテカります。せっかく長く着ようと思っていたコートがテカってしまったりすると、着る気も失せてしまいますよね。
リナビスは自然乾燥メインのため、洋服へのダメージを最小限におさえています。そして熟練職人による機械を使わない仕上げ。
これも会員数を限定して品質を維持しているリナビスならではですね。1着にかけられる時間が長いため、手を抜くことなくキレイに仕上げてくれます。これにより、テカる可能性も最小限におさえてくれるわけですね。
ほつれ・毛玉取り・シミ抜きまで無料
いつの間にか袖口がほつれていたり、表面に毛玉ができていたり、濃い色だと目立たないシミがちらほら。コートはアウターですからどうしても傷んじゃうんですよね。お気に入りでヘビーローテーションしているならなおさら。
また、ウールは虫食いの標的になりやすい衣類ですから特にシミには注意したいですよね。ちょっとしたシミや食べこぼしが虫の標的になっちゃいます。
リナビスならそういった全てのダメージをキレイにしてくれます。しかも指定いらずで無料です。このサービスは一度使うと癖になります。
汗抜き加工が500円と安い!
ウールの特徴として、保湿性が高いっていうのがあるのですが、これつまり汗を吸いやすいんですね。コートだから大丈夫って思われるかもしれません。確かにタートルネックなど首回りを防御できる衣類を普段使いにされている方は大丈夫かもです。裏地はポリエステルやキュプラのコートが多いですしね。
でも、意外に首筋って汗かいてます。私はダッフルコート+マフラー愛交家なのですが、気が付けば首のところに汗ジミができてました(汗)。
他のクリーニング店って、汗抜き加工結構高いんですね。たとえば、
- リネット:+990円
- 白洋舎:料金の0.5倍=1,045円
リナビスならクリーニング代にオンしても1,500円くらいです。普通にクリーニング店に出すのと変わらない値段なんですね。汗抜き加工無料キャンペーンも頻繁に行っていますのでキャンペーンのチェックも。
1年に1回くらい汗抜き加工をしておくと、シミの心配もありませんし意外に軽くなるんです。なので、ウールコートに汗抜き加工オススメです。
まとめ
以上、3点の理由からオススメはリナビスです。難点は衣類3着からしか出せないことなのですが、
- シーズンオフの服をまとめて
- ご家族の洋服も一緒に
- 友人と一緒にクリーニング
などなど工夫されるとお得にクリーニングできると思いますよ。シミ抜きや洗いに定評がある業者ですから、ダメ元で「もう使えないかも?」な洋服を出すとピカピカになって帰ってきた、なんて事例も。
せっかくのお気に入りのコート。できるだけ長く着続けるためにしっかりとした業者でメンテナンスしてあげましょう。
クリーニング頻度と保管について

もっとも多いのが、汚れたら出す!だと思います。ただ、できれば年1回、1シーズンに1回はクリーニングに出しておきたいですね。
一回でも着たコートって、思っているより汚れがついています。ほこり・水分・汗・皮脂・臭いなどなど。そのまま梅雨や夏をむかえてしまうと、ちょっとした汚れが命取りになり、虫食いやカビの餌食になっちゃうなんてことも。
そういった事態を避けるためにも春先~梅雨前くらいにはクリーニングに出してメンテしてあげたいところです。そのまま保管サービスも利用してしまえば、夏場のクローゼットに空きができますし、除湿や防虫の心配もしなくて済みます。
リナビスは無料で12か月間保管サービスがついてきます。こういった保管サービスもうまく活用して、お気に入りのコートは長持ちさせてあげたいですね。
宅配クリーニングの保管サービスを初めて利用する方に向けて、33業者を比較してわかった知っておきたいポイントや選ぶ際の基準。おすすめの業者やランキングについてお話しています。お得に利用するためのキャンペーン情報まとめも
クリーニング頻度や自宅でのケア方法、汚れの応急処置や保管方法はおおむね全コート共通です。以下の記事も参考にしてみてくださいね。
コートをクリーニングするにあたっておさえておきたい料金相場など7つのポイントと、クリーニング頻度や洗濯方法、クリーニング前後の注意点といった8つの豆知識をとりまとめています。コートクリーニングの前に参考にしてみてくださいね。
コートの洗濯について

正直にお話するとオススメできません!というのも、私が実際にやって失敗しているからなんですね。
コートの洗濯はやめておいたほうがいい3つの理由についてお話します。その後、洗濯可否の基準、洗濯するならどうすればいいの?についてお話しています。自宅での洗濯は心からおすすめできません。今は宅配クリーニングを利用すれば安くクリーニングできますよ。
550円~でクリーニングに出せるコート。家で洗濯する手間と失敗のリスクを考えると、全くオススメできません…。
まとめ
コートの中でもスタンダードなウールコートをクリーニングするにあたって必要な情報をお話ししてきました。
料金相場や追加料金に対する考え方は、他のコートにも適用することができます。
これまでお話ししてきたとおり、今は宅配クリーニングがあります。もう近くのお店にこだわる必要がありません。
うまく活用して、失敗しないクリーニング業者を選びたいですね。











